★ ダイオキシン類とは何か
<「ダイオキシン類」の定義>
「ダイオキシン」は、もともと2個の酸素によって結合された化合物(ジオキシン)を意味する言葉です。しかし現在は、環境汚染物質・環境毒性物質である一群の有機塩素系化学物質をあらわす用語として「ダイオキシン」「ダイオキシン類」が使われるようになっています。
日本ではダイオキシン類対策特別措置法において以下の3つの有機塩素系化学物質を「ダイオキシン類」として定義しています。
・ポリ塩化ジベンゾ‐パラ‐ジオキシン(PCDD):75種類の異性体を持ち、このうち7種が毒性を持つ。
・ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF):135種類の異性体を持ち、このうち10種が毒性を持つ。
・コプラナーポリ塩化ビフェニル(Co-PCB):209種類のPCBの異性体のうちの一つ� ��PCDD、PCDFと似た毒性を示す。
<生成工程>
ダイオキシン類は塩素を含む物質の不完全燃焼や、薬品類の合成の際、非意図的に生成されます。ごみの焼却による燃焼工程、金属精錬の燃焼工程や紙などの塩素漂白工程のほか、森林火災、火山活動などでも発生します。
<性質と毒性>
ダイオキシン類は無味無臭の個体ですが、毒性の強い物質で、発ガン性、生殖毒性、催奇形性、免疫毒性など多岐にわたる毒性があることが知られています。
<対策関連法規など>
日本では、平成11年3月にダイオキシン対策関係閣僚会議により策定されたダイオキシン対策推進基本指針と、平成11年7月に議員立法により成立したダイオキシン類対策特別措置法の2つの柱を基にダイオキシン類対策が進められています。
★ ダイオキシン類を調べる参考図書
以下にダイオキシン類を調べるための一般的な和書の参考資料を紹介します。上で述べたような基礎的な情報の詳細はほとんどの資料に記載されていますが、ここでは、各資料が特に重点をおいている分野にそって、〈化学的性質を調べる〉〈環境への影響を調べる〉〈対策技術を調べる〉〈環境省の調査報告書〉の4つの項目にわけて紹介します。また、各項目内では、先にダイオキシン類に特化した資料(NDL-OPACの件名検索「ダイオキシン」でヒットする資料)をあげ、次にダイオキシン類の情報を一部に含む資料をあげています。【 】内は当館請求記号です。請求記号が記載されていないものは、版によって請求記号が異なります。NDL-OPACでタイトルからお調べください。)
<化学的性質 を調べる>
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